戦後間もない1946年に創業、わずか半世紀にして北部ローヌを代表する生産者へと急激に大成長を遂げたギガル社。
創設までに初代エティエンヌ・ギガルは1924年、14歳で1781年創業の老舗メゾン、ヴィダル・フルーリィ社に入りワイン造りを修業しました。
1961年に2代目を継承した現当主マルセル・ギガルが、ワイナリーを大きく発展させます。
1980年代になって父エティエンヌがかつて奉公していたヴィダル・フルーリィを傘下に収めました。
これにより、当時、ヴィダル・フルーリィが所有していたラ・テュルクの畑も手に入れる事となりました。
その後、コート・ロティの歴史的なドメーヌである「シャトー・ダンピュイ」を入手。
ちなみにこのシャトーには、領主の娘に金髪(ブロンド)と栗毛(ブルネット)がおり、これが今日のコート・ロティを土壌的に隔てた2つの丘、コート・ブロンドとコート・ブリュンヌの語源という言い伝えがあります。
シャトー・ダンピュイは7つの区画からなるコート・ロティであり、力強い個性のコート・ブロンドと柔らかさのあるコート・ブリュンヌの両テロワールがブレンドされた、素晴らしく調和のとれたスタイルとなっています。
さらに2001年にはジャン・ルイ・グリッパとド・ヴァルーイの両ドメーヌを吸収。
サン・ジョゼフの「ヴィーニュ・ド・ロスピス」や「リュー・ディ・サン・ジョゼフ」、エルミタージュの「エクス・ヴォト」など新しいアイテムを生み出しました。
2006年にはドメーヌ・ド・ボンスリーヌに資本参加したが、こちらは独立したブランドとして醸造、販売しています。
今日、ギガル社ではローヌ全体におよそ60haもの自社畑を所有しています。
『ローヌの盟主』と称されるその不動の地位を決定づけるのは、唯一無二の単一畑の存在。
「ギガルの三つ子の兄弟」と俗に呼ばれる、コート・ロティの「ラ・ムーリーヌ」「ラ・ランドンヌ」「ラ・テュルク」は、ワイン・アドヴォケイト誌にて100点を連発。
1992年に取得したコンドリューの「ラ・ドリアーヌ」も高く評価され、ギガルの代名詞の一つとなっています。
現在、ワイン造りの全権を担うのは、醸造学のディプロマをもつ3代目のフィリップ。
妥協を許さないギガル社の伝統を守り、全ての行程において管理を徹底しています。
シャトー・ダンピュイに樽工房を設え、年間に必要となるおよそ800のオーク樽を自製、三つ子のコート・ロティを始めとした芸術的キュヴェの品質を支えています。
単一畑のコート・ロティやコンドリュー、エルミタージュの上級キュヴェばかりに目が向きがちですが、メゾン共通のラベルで統一された、ネゴシアンもののアイテムも総じて質が高いのがギガル社の特徴です。
ベーシッククラスのキュヴェでさえ、北部ローヌ最高峰ワイナリーとしての矜持が存分に感じられます。
安定したクオリティは多くのプロフェッショナルに支持され、国内外のレストランでオンリストされています。
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