世界屈指のピノ・ノワール銘醸地であり、世界最南端のワイン産地でもあるニュージーランド南島、セントラル・オタゴ。
近年ますます注目を集めるこの地で、佐藤 嘉晃氏と佐藤 恭子氏ご夫妻が運営するのがサトウ・ワインズです。
畑での作業を第一に考える佐藤さんは自らを“ヴィニュロン”を定義し、極めて小規模生産のブティック・ワイナリーとして運営されています。
2019年時点での生産量は1900箱、日本を含む16カ国へと輸出され、世界中のワイン愛好家から支持を得ています。
彼らが造るピノ・グリやリースリング、シャルドネ、そして特にピノ・ノワールはフランスで唯一の女性マスター・オブ・ワインであるイザベル・レジュロンがその著書の中で
「サトウのワインは美しく、まさに手造りされたもの。ピノ・ノワールにも目をよく開いて注目しておくべき」と紹介しています。
またジェームズ・サックリングやジャンシス・ロビンソンといった世界的に高名な評論家によっても常に注目されている存在であり、特にジャンシスは自身の著書「The World Atlas of Wine」においてサトウ・ワインズをフェルトンロードなどと並び、セントラル・オタゴを代表する5銘柄の1つに選んでいます。
サトウ・ワインズでは創設時よりネゴシアンとして、ビオディナミもしくはオーガニック農法で栽培されたブドウでワイン造りを行ってきました。
夫婦はニュージーランドに活動拠点を置きながら伝統的なワイン生産国でも貴重な経験を得ています。
嘉晃氏はドイツ・バーデンのベルンハルト・フーバー(2007年)、フランス・ルーションのドメーヌ・マタッサ(トム・ルッブ)とヴォーヌ・ロマネのジャン・イヴ・ビゾー(共に2008年)、アルザスのジャン・ピエール・フリック(2009年)などで働きました。
恭子氏もフランス・ボーヌのフィリップ・パカレ、マコンのジュリアン・ギヨ、アルザスのクリスチャン・ビネールなどと、ヨーロッパの自然派の造り手たちの伝統的でありながら自然に寄り添い滋味溢れるワインを造りだす姿勢に大きな影響を受けた佐藤さん夫婦。
自分たちも「自然と共にワインを造る」ことを決意。そして2009年、佐藤さん夫婦は遂に自分たちのワイナリーをスタートさせたのです。
2019VTからは念願の自前の醸造所を構え、自社畑から造るワイン「La Ferme de Sato (ラ・フェルム・ド・サトウ)」のリリースがスタートしました。
「優しくて、繊細でしなやか、かつ滑らかな口当たりで飲み手を癒してくれるようなワインを造りたい」と、オーガニックもしくはビオディナミ農法で栽培されたブドウを、添加物を用いることなく、丁寧なワイン造りを追求しています。
セントラル・オタゴの冷涼かつ寒暖差の大きい気候の恩恵を享受した彼らのワイン。 その味わいは体に染み込むようなコクと生命力に溢れたエネルギーを感じさせながら上品さがあり、心地よい余韻へと続いていきます。
確固たる信念を持つ佐藤さん夫妻は次のように語っています。
「可能な限り、畑からボトルの中へと引き継がれる調和した微生物環境を壊したくない。正しくテロワールとヴィンテージが反映されたワインを造りたいんです。“美味しいワインは文字通り生きている”と信じているからです。」
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