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南アフリカで最も注目を集める若手生産者

オーストラリア出身のミック・クラヴァン氏が、彼の妻と共に、ステレンボッシュで2014年に立ち上げたクラヴァン・ワインズ。
オーストラリアの大学で醸造を学んだ後にカリフォルニアのワイナリーで働いていたミック氏は、南アフリカ出身で実家がワイン醸造家という女性と出会い、彼女との結婚を機に南アフリカに移住しました。
彼は南アフリカにおいて前衛的なワイン造りを目指すワイン生産者たちが造っているチームの一員も務めています。現在注目を集めているこちらのチームでは、若手の造り手たちが自然に対してのリスペクトを掲げながら、ヴィンテージを反映したワイン造りをしています。

クラヴァン・ワインズでは、ステレンボッシュの単一畑、単一品種にこだわり、ユニークで唯一無二のキュヴェを揃えています。
夫婦で目指すのは、ライトでナチュラルな仕上がりのワイン。軽やかで柔らかく、食事に寄り添うようなスタイルを一貫して追及しています。
毎年基本的に同じプロセスを用いて、自然に忠実なワイン造りをしていますが、それぞれ土壌の違いや品種、天候に合わせた醸造を行っています。

白ブドウはステレンボッシュのブドウ栽培農家から毎年購入しており、醸造家としてだけではなく、自らも頻繁に畑に赴いて契約しているブドウ栽培家らと密にコミュニケーションを取っています。これは彼の確固たるポリシーである 「上質なワイン造りの原点は上質なブドウ」に基づいた姿勢だと言えます。
黒ブドウは妻の家族が所有していた畑を引き継いで自社栽培しているもので、多くのブドウ樹が高樹齢を誇ります。
醸造においては、全てのキュヴェにおいて野生酵母による自然発酵を行い、無清澄、ノン・フィルターを徹底しています。 SO2も瓶詰時に少量使用するのみで、一貫して自然に寄り添ったアプローチでワイン造りをしています。

濃いめの色調が美しい独自のピノ・グリ

ステレンボッシュでは珍しい品種であるピノ・グリですが、ミック氏はワインメイキングを楽しめる品種だと語っています。
一般的には主に白ブドウだと認知されていますが、果皮の可愛らしく赤みがかった色合いをしています。 彼はこの果皮の色や風味を活かすべく、赤ワインと同じように醸して醸造。美しいバラ色の色調とチョーク質のタンニンを穏やかに抽出しています。

濃いめで鮮やかなローブに、ベリーや白桃を思わせるチャーミングなアロマ。ジューシーで爽やかな果実味が広がり、紅茶のニュアンス、ほんのりとしたハーブやスパイスの要素が複雑さを与えています。軽やかな飲み心地に控えめなタンニン、柑橘系の苦みがアクセントとなっています。
クラヴァン・ワインズならではの表現力でピノ・グリの特徴を引き出した逸品です。