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フランス国内で消費される銘醸地カンシー

ロワール地方サントル･ニヴェルネ地区にある小さな産地カンシー。
この地区の土壌は砂や粘土質や石灰が多く、年間降水量も一定している為、特にソーヴィニヨンブランに適した産地であることが古くから知られています。 その歴史はシトー派の修道院で上質なワインが造られていた12世紀にまで遡り、その後のアンリ4世時代には宮廷御用達となりました。
確かな品質と知名度を誇ってきたカンシーのワインは､実際にほとんどがフランス国内で消費されています。
AOCカンシーの最大の特徴は白ワインだけ認められているという事で、南西に約20キロ程離れたサンセールにも共通する味わいを持っているとも言われています。

ドメーヌ タタンは､カンシー地区とルイィ地区に畑を所有している生産者です。 1950年代までは自家消費用のワインのみを造っていましたが、1988年に農業エンジニアであったジャン・タタンが妻と共に、父親が所有する畑を継ぎドメーヌを設立しました。
ルイィ地区ではカンシーには認められていない赤ワイン用のピノ・ノワールを始め、その他にピノ・グリやソーヴィニヨン等が植えられています。

自社のブドウ畑の総面積は約30ha、その大半を協同組合用にしており､ドメーヌのワインは優良な区画から厳選したブドウを使用しています。
リュット･レゾネで栽培、テラ・ヴィティス認証も取得し、持続可能で環境に配慮した農法を実践。
彼らはブドウの持つ本来の生命力を余すことろなく発揮できるように心がけています。 凝縮度を増すため房数の制限や、土壌を活発化させるために畝間に草を生やすなどしています。
細かなケアを適切な時期に迅速に行う事で、灰色かび病などの被害もここ数年避けることが出来ています。

熟成のポテンシャルを備えた上品なソーヴィニヨン・ブラン

カンシーとルイィにまたがる石灰岩約9haの畑の中から、異なる4区画の古木のブドウから造る逸品。
区画合わせて、それぞれ最良のタイミングで収穫しています。 空気圧で優しくプレスし、ステンレスタンクで発酵。シュール・リーで熟成。

グレープフルーツなどの柑橘、ミント､パプリカ､青リンゴ､アンズ､アカシアなど、香りの要素がとても豊富。 溌溂とした酸と果実味が高いレベルで備わっており､バランスが秀逸。ミネラル感も豊富で上品なスタイルです。
しっかりとしたストラクチャーがあり、熟成のポテンシャルの高さも感じられます。