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世界中のワイン愛好家が注目するサトウ・ワインズ

世界屈指のピノ・ノワール銘醸地であり、世界最南端のワイン産地でもあるニュージーランド南島、セントラル・オタゴ。 近年ますます注目を集めるこの地で、佐藤 嘉晃氏と佐藤 恭子氏ご夫妻が2009年にスタートしたのがサトウ・ワインズです。

畑での作業を第一に考える佐藤さんは自らを“ヴィニュロン”と定義し、極めて小規模生産のブティック・ワイナリーとして運営されています。
2019年時点での生産量は1900箱、日本を含む16カ国へと輸出され、世界中のワイン愛好家から支持を得ています。
著名なワイン評論家ジャンシス・ロビンソンは著書の中でサトウ・ワインズをフェルトンロードなどと並び、セントラル・オタゴを代表する５銘柄の１つに選んでいます。
2019VTからは念願の自前の醸造所を構え、自社畑から造るワイン「La Ferme de Sato （ラ・フェルム・ド・サトウ）」のリリースがスタートしました。

サトウ・ワインズでは創設時よりネゴシアンとして、ビオディナミもしくはオーガニック農法で栽培されたブドウでワイン造りを行ってきました。
フランスやドイツ等で自然派ワインの生産者のもとで経験を積み、ニュージーランド国内でも同様にビオディナミについて学んできた佐藤さん夫妻。
偉大な造り手たちから学び大きな影響を受けた彼らは「優しくて、繊細でしなやか、かつ滑らかな口当たりで飲み手を癒してくれるようなワインを造りたい」と、オーガニックもしくはビオディナミ農法で栽培されたブドウを、添加物を用いることなく、丁寧に醸します。

セントラル・オタゴの冷涼かつ寒暖差の大きい気候の恩恵を享受した彼らのワイン。 その味わいは体に染み込むようなコクと生命力に溢れたエネルギーを感じさせながら上品さがあり、心地よい余韻へと続いていきます。
確固たる信念を持つ佐藤さん夫妻は次のように語っています。
「可能な限り、畑からボトルの中へと引き継がれる調和した微生物環境を壊したくない。正しくテロワールとヴィンテージが反映されたワインを造りたいんです。“美味しいワインは文字通り生きている”と信じているからです。」

風が歌う畑から造り上げるアロマティックなシャルドネ

念願の自社畑から造るワイン「La Ferme de Sato （ラ・フェルム・ド・サトウ）」シリーズとしてリリース。
こちらは「Le Chant du Vent」＝風の歌と名付けられたシャルドネから造られる白ワインです。 キュヴェ名は、セントラルオタゴでも標高の高い畑では時に非常に強い風が吹き、その風が畑を通り抜ける際にフルートのような音を奏でることに因んでいます。

自社畑全体を3ブロックに分けて主にメンドーサ・クローンのシャルドネを植樹。 手摘みし全房のまま人の足によって圧搾、バスケットプレス。
ニュートラルな古樽にて野生酵母による発酵、そのまま17ヶ月熟成。
ノンフィルター、清澄剤不使用。

アロマティックな魅力に溢れた2020年。小さな房が特徴的なヴィンテージでしたが、特に顕著だったのがシャルドネで収穫には大変な労力を要したそうです。 困難ではありましたが、「非常にアロマティックで印象的」なクオリティによって報われた年となりました。

柑橘類や白桃、洋梨など果実の風味に、ナッティーなニュアンスやスパイス、オークの香りが奥行きを与えています。 ドライでありながら実に滑らかで、芳醇さを縁取る酸とミネラル感のバランスが見事です。
ブドウの凝縮感が非常に強く、アルコール度数も14%を超えるため、通常よりも少し低めの温度帯で楽しむ事を推奨しています。