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モダン・バローロを牽引する生産者の一つ

伝統的なバローロの世界にブルゴーニュのような"クリュ(畑)"の概念を持ち込んだルチアーノ・サンドローネ。
バローロをモダンスタイルに切り替える転換期における先駆者の一人として知られています。

ルチアーノ氏は大手ネゴシアンで長くセラーの仕事に従事した後、バローロの中心にあるカンヌビの畑を幸運にも購入しました。
最初の収穫は1978年、初めて自ら造ったワインに感銘を覚えた彼は”バランス”をキーワードに真摯なワイン造りを続けています。
その後少しずつ畑を拡大し、毎年造り続けるうち、次第に認知されるようになりました。 現在は娘のバーバラ、兄弟のルカと共に27haの、バローロの中でも恵まれた立地にある畑を管理しています。

小さい規模からスタートしましたが、今日ではバローロを牽引する生産者の一つとして世界中のファンを魅了しています。
伝統と現代的で革新的な技術を見事に融合させ、オーガニック栽培の原理に基づき厳しく収量を制限をしたり、伝統的なスタイルに比べ熟成期間も短くしました。

ルチアーノ・サンドローネのスタイルは複雑で、バランスの取れたテクスチュアを持ち豊かで洗練されています。
伝統的なバローロに比べてボリュームがあり過ぎず、はっきりとした骨格を持ちながらも、均整がとれており精緻な印象です。 若い時でも滑らかで飲みやすく、美しく熟成する優美なワインを造り続けています。

日本の漫画『神の雫』において、六番目にして初めてフランス以外から使徒としてルチアーノ・サンドローネの『バローロ カンヌビ・ボスキス（現在のアレステ）』が選ばれました。人気作品に登場した生産者としても知られ、一部キュヴェは入手が困難になっています。

果実とバニラが香る、魅惑的なバルベーラ

バルベーラから造る、生き生きとしたフレッシュなアロマに満ちた1本。
ステンレスタンクでマセレーション9日、発酵を28日。500Lの樽でマロラクティック発酵後にブレンドし、同じ樽で12ヶ月熟成。 その後9ヶ月間の瓶内熟成を経ています。

ブラックベリーやブルーベリーなと黒系果実のアロマに、スパイスやカカオ、土っぽいニュアンスが重なり複雑な印象。
熟した果実味を活き活きとした酸が軽快に縁取り、しなやかなタンニンがワインに骨格をもたらしています。 コクがあり非常にバランスが取れた重心の高いフルボディ。 オーク由来のバニラが香り、滑らかで豊かな味わいを生み出しています。
長く続く余韻が、このワインの上質さを雄弁に物語っています。