おうち時間で“ほっ”としあわせを感じる食後のひとときを、思い出話も含めてご紹介したいと思います。
りんごを材料としたお菓子なら、日本ではアップルパイが広く知られています。タルトタタンとアップルパイの違いとは、アップルパイは煮詰めたりんごを上から生地で包んでいるのに対して、タルトタタンは生地部分が下にあることが多いです。またタルトタタンで使うりんごは、アップルパイに使うりんごよりも大きくカットされており、じっくりと煮込まれて飴色に輝いています。どちらも秋から冬にかけての定番です。
私は高校卒業後すぐにホテルの世界に入りました。そのホテルは六甲山の老舗ホテルで名物がアップルパイでした。当時はすべて自家製で毎日パイ生地から練り上げ、丁寧に焼き上げられていました。週末となると私は何度もお店と厨房を行き来してアップルパイをピックアップしていました。アップルパイとダージリンを合わせるのが若いお客様の定番だったと思います。
ある時、焼き立ての熱々のアップルパイに冷たいバニラアイスクリームをのせてサービスしたことがありました。その際にお客様は甘口のワインと一緒に楽しまれていました。当時ワインのことは全く知識のない私はびっくりして眺めてしまいました。その後先輩が真似してみようと言い出し、営業終了後にこっそりと楽しみました、その美味しさは忘れられません。
生産者:ドメーヌ・シルヴァン・ゴードロン
タイプ:白・中甘口
品種:シュナン・ブラン
平均樹齢:35年
残糖:24g/l。
ヴーヴレの冷涼な気候が生み出す上質な酸が、シュナン・ブランの果実味、土壌に由来するミネラルと素晴らしいバランスを保っています。自然の恩恵によって生まれる繊細さと生命力を備えたフレッシュで甘みのあるワインです。 残糖24g/l。
ドメーヌ・シルヴァン・ゴードロンは1890年から4代に渡りヴーヴレを生産する家族経営のワイナリーです。 25ヘクタールの畑を所有し、その内2/3は平均樹齢が30年以上です。水はけが良く多孔性のテュフォ(tuffeau)と呼ばれるチョーク質石灰岩とそれを覆う粘土質石灰岩の土壌が主流で、シャンパーニュ地方と同じようにテュフォを掘って造られた地下カーヴは温度・湿度ともにワインを保管するのに最適な環境です。辛口から甘口まで、豊かなアロマや果実味、フィネスを備えたスティル・ワインとスパークリングを手がけています。【輸入元資料より】
チョコレートやチョコレートケーキに合うのは、近年は「赤の甘口」と言われています。チョコレートに豊富に含まれるポリフェノール、赤ワインにもポリフェノールが含まれていますので、ここを合わせています。
もう25年前ぐらいになりますが、その頃毎年夏に若手主体のコンクールがあり、毎年受験していました。そのコンクールは問題や試飲ワインが郵送されてくるというユニークなもので全国の若手ソムリエは目標とするものでした。
設問はたくさんあるのですが、コース料理にあわせてワインや飲み物をおすすめするという定番問題もありました。ただし、いろいろな設定や予算などあり答えを考えるのが難しいのです。すべてのお皿にあわせると規定があり、デザートがチョコレートのデザートでした。当時はまだチョコレートにあわせるワインは一般的ではなく知られていませんでした。
私は色々なチョコレートを食べたり、先輩に相談して一緒にケーキ屋をはしごしたりと答えを探していました。甘さもあるのですがチョコレートの油質成分を考えるとコース料理を食べた最後にたっぷりとチョコレートの厚みを感じるデザートに同じぐらい重いワインやブランデーなどのお酒を合わせるのは口の中がつらいかなと締め切りまで悩みました。答えは書きましたが正解ではなかったと思います。
いまはバニュルスやポートワインなど定番はいくつかあります。私は北イタリアのヴァルポリチェッラの甘口がおすすめです。いろいろ試してみて下さい。
生産者:ヴィヴィアーニ
タイプ:赤・中甘口
品種:コルヴィーナ75%、ロンディネッラ20%、モリナーラ5%
熟成:バリックで24ヶ月間
ハーブのスパイシーな香りと森の小さな果実の風味とのコントラストが魅惑的。すみれ色の濃厚な中甘口赤ワイン。プラムやチェリーのような香りが拡がる。豊かで持続性のあるフレッシュさと伸びやかさにより、調和の取れた後味。
現在ヴァルポリチェッラ・クラッシコ地区で最も若く精力的な生産者の一人と言われているクラウディオ・ヴィヴィアーニ氏。彼が所有する約7ヘクタールの畑は標高350〜450mの南南東向き斜面に広がり、ブドウの育成にこの上なく適した条件を備えています。またこの辺の風通りの良さや低い湿度は、力強く凝縮感のあるアマローネやレチョートに使用するブドウを乾燥させるのに欠かせない要因となっています。これら自然の恵に加え、ヴィヴィアーニ氏の抱く熱い情熱や優れた感性はワインを口にした時にハッキリと感じられます。近代的な設備を常に導入しながらも、伝統を忘れることなく、ブドウ本来のポテンシャルを最大限に引き出すことを一番に考え丁寧な栽培・発酵・熟成が行われています。【輸入元資料より】
ショートケーキはシンプルなケーキです。スポンジと生クリームがメインで、バランス的にはイチゴは単なる飾りみたいですね。しかしそのイチゴこそがショートケーキの魅力で、ワインと合わせるときにも優しい甘さとイチゴの酸味がキーになりますね。
私は2000年にホテルを辞めて東京の学校に入ってイタリアに留学しました。レストランでの研修先はトスカーナの山奥の小さな街のレストランでした。『人よりも猪の方が多い田舎』とピエモンテのスタッフには笑われるくらい田舎でした。ただレストランだけでなく客室もありガイドブックにも載る素晴らしい所でした。
ソムリエとして研修させてもらい私がとてもびっくりしたのはデザートが別メニューで全てのデザートに対して甘口のワインがグラスでマリアージュされていたことでした。そしてほぼすべてのお客様がデザートとワインを一緒に注文されゆっくりと楽しまれていました。コーヒーや紅茶などもサービスされますが、それはデザートのお皿が下がってからでした。その後グラッパなど食後酒などサービスに忙しかったことがいまも忘れられません。日本ではデザートが出るとコーヒーや紅茶がすぐサービスされることが多いですね。
このレストランでも結婚披露宴パーティーが何度かありました。日本と違って生バンドが入って毎回お祭りみたいで微笑ましいのですが、とても長くてハードでした。 日本でもありますがケーキカットもありました。ほんとに簡単なイチゴの生クリームのスポンジケーキで、食後にカットしてサービスするのですが、その際にもちゃんとこのケーキにあわせてサービスするワインがありました。パーティー終了後に残ったケーキを皆で分けて食べるのですが一緒にこのワインと食べると簡単なケーキが10倍美味しく感じるのでした。さすが『イタリア人美味しい楽しみ方を知ってるなあ』と感心しました。
生産者:ブライダ
タイプ:白・微発泡・甘口
品種:モスカート・ビアンコ100%
数時間のスキンコンタクト後プレス。白ワイン醸造に加え、約16℃に調節した加圧器で20日間かけて発泡させる。発酵が終わるとー4℃に冷却し安定させた後、フィルターにかけ瓶詰め。数週間置いてからリリース。 輝くような麦わらイエロー。美しい泡は口当り滑らか。新鮮な果実、オレンジの花、薔薇やムスクといった多様な印象を持った香りはフレッシュさが際立つ葡萄品種由来のアロマティックで好ましい甘さが拡がる。大変上品でブドウ本来の特徴的な香りが良く出ている。カステルマーニョチーズやフルーツ系デザート、パネットーネ、クッキー等と好相性。また食前酒やデザートワインとして。適温6〜8℃ アルコール度数:5.5%
創業者のジャコモ・ボローニャ氏はあらゆる面において非凡な人物でありました。幸せを生活の理念とし、多くの人に愛され、機知に富んだエンターテイナーであると同時に天才的な感性を持った醸造家でもありました。ブライダのあるピエモンテ州ロッケッタ・ターナロの丘で多く生産されているバルベーラ種は“酸味が強い”と敬遠され安売りされがちなブドウ品種でしたが、そのバルベーラを畑の改良やバリック熟成の導入などの改革によって濃厚なワインに生まれ変わると信じ現実に導いたのがジャコモ氏でありました。他界した彼のワイン造りへの意思と情熱は息子ジュゼッペ、娘ラッファエッラによって受け継がれ、ブライダへの敬意と信頼、そして人気は世界中で揺るぎのないものとなっています。【輸入元資料より】
© imaikwc inc. プライバシーポリシー | 特定商取引法に基づく表記