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最も注目を集めているシュペートブルグンダーの名手

フランスとスイスとの国境線沿いに位置する、ドイツで最も温暖なバーデン地方で、今、最も注目を集めているフーバー醸造所。
フランスのブルゴーニュ地方と同様に、4段階にワインの品質基準を設ける等の厳しい規定を持ち、ドイツ国内で約200のワイナリーが構成する「ドイツ高級ワイン生産者連盟（＝V.D.P.）」の一員です。
マルターディンガー村を本拠地としながら、3村にまたがり、3つのV.D.P.認定区画と４種類の最高級シュペートブルグンダーを造っています。

創設者ベルンハルト・フーバー氏は、13世紀の古文書から故郷マルターディンゲン村がかつてピノ・ノワールの一大名産地だったことを知ります。
そして、当時加盟していた協同組合を脱退し、醸造所を設立。安価な甘口のドイツワインばかり造られ、持て囃されていた状況の中、シュペートブルグンダー（ピノ・ノワール）の栽培に全力を尽くしました。
次第にその名は世界に轟き、僅か20年ほどでドイツで最も権威のあるワインガイド「ゴーミヨ」にて2008年度最優秀醸造家賞を受賞、さらに2011年度には、赤ワイン賞3冠に輝きました。

残念ながら、2014年に、55歳の若さでベルンハルト氏は永眠されました。
今はその熱き魂を受け継いだ息子ユリアン氏が当主として醸造所を牽引。彼の若き才能は国内外で高い注目を集めており、素晴らしいワインが生み出され続けています。

親子で夢見たのは「舌の上で踊るような味わい」。 現在はタンニン分の抽出を抑えるように、果房に日光を当てることを避けて皮を薄くすることを心がけています。
また、収穫するブドウの温度を低く保つために早朝に収穫を行い、収穫後の選果台導入など積極的に新しい方法を導入。 ユリアン氏はブルゴーニュ地方のコシュ・デュリ等の生産者との友好関係もしっかりと築き、栽培や醸造に関する知識を常にブラッシュアップしています。 舌の上で踊るような繊細さが際立つ味わいを見事に実現しています。

飲み頃を迎えた前当主による最後のヴィンテージ

前当主ベルンハルト氏最後のヴィンテージを、息子ユリアン・フーバー氏が、「今なら十分なパフォーマンスを発揮できる」と判断し、飲み頃になったタイミングで特別なワインとしてリリース。『Bernhard Archiv(ベルンハルトの記録)』のキュヴェ名を冠しました。 言うならば、父と息子の合作、思いの結晶です。

ベリーやカシスなどのデリケートな果実香に、スパイス、熟成感を感じさせる茶葉のニュアンス。 果実味が軽快に広がり、フランボワーズやチェリーの風味と共にミネラル感、繊細な旨みが層を成した味わいに満たされます。
上質なブルゴーニュワインを彷彿とさせる気品、洗練されたスタイルで、飲む人を魅了するワインです。

熟成の余地は十分に残しながらも、今でもしっかりと堪能できる仕上がり。 フーバー家が誇る特別な１本を是非お楽しみください。